これが人気中国ローカル化粧品ブランドの戦略と戦術なんだ！

最近中国企業に悔しい思いをした、というかさすがだなと唸ったブランドがあったので、

そのブランドの物語を・・・。

このブランドのCEOは個人で日系ブランドの商標をいくつか申請しています。

まだ中国にそのブランドが進出する前の2008年前後に取得しています、淘宝網で人気があるブランド名だったから取得しておいたのでしょう。

そして、同じカテゴリーブランドを2009年にスタート、そのブランドが中国本土進出する前に彼はそのコスメのマーケティングを研究しその地位を確立していきます。

　　　

そのコスメブランドの名前は？！

瓷肌   CHINAskin（Dr.CJ）

左手で商標権をおさえて進出を遅らせまたはその人気の商標名では戦わせず、右手で自社ブランドのブランディングをコツコツと作っていく。

webデザインはとてもよく出来ています。中国人の好むwebデザインとはこういうものなんだと感心します。

コミュニケーションを特に重視するかのごとく自社ECサイトでは常にコンタクトセンターの番号が表示されています！２４時間対応のようです。

このカテゴリーのコスメだけに、いつでも安心して問い合わせができることを全面に出しているんですね！

资肌（Dr.CJ)自社ECサイト

http://www.chinaskin.cn

このコンタクト先が常に表示されます
常にインタラクティブマーケティングを意識していますね！
↓

この中国ローカル・ドクターズコスメブランドは自社Ecサイト、天猫旗艦店、京東など展開していますが、基本的に現在は自社ECサイトを中心に据えています。コミュニケーションの中心に自社ECサイトを据えているからです！

とてもわかりやすく情報が整理されていますよね

自社ECサイトのコンテンツの充実度もとても良いです！

常ににぎわっている感じ、何かを仕掛けている雰囲気！が

この自社ECサイトへの来訪回数を増加させていますね！

各地方でモデルコンテストしたんですね！毎年開催しているみたいです！

なぜか優勝する女性ってこの感じの顔が多いです・・・

先生が同じなのかな、あ、メイクアップする人が同じなのかな・・・

　このブランドは台湾の「柳岩」さんというセクシーなモデルを起用しています
http://baike.baidu.com/link?url=tCLdX6VbH93D4g8MsN65xq1Gz2ZRISS-es-FFM3TT0cxV3T7y29J11Wo7q5ZLO-M

ドクターズコスメでありながら、ドクターという権威を強調ばかりもせずに

軽いのりの動画も用意しています！

http://www.chinaskin.cn/page-v_show.html

もうここまでくると、日系の化粧品ブランドはこのブランドの戦略と戦術を研究したほうがいいですね。相手のほうが一枚も二枚も上手でした。

今後中国進出する健康食品会社なども要注意ですね！保健食品の認可を受けるまでの１〜2年間は中国ローカル企業にとってはブランディングのための猶予期間なのです、日系企業はその１〜2年間も対策を取らないと、２年後認可をとって進出しても中国ローカル企業が市場を握っていると思います・・・。

さて、このブランドの淘宝全体（天猫と淘宝網）の取引額は直近３ヶ月で以下の通りでした。

第60位　　18,466,181人民元（約2.9億円）　客単価150人民元（約2400円）

淘宝網　検索結果　商品掲載数　８０４９件

天猫旗艦店だけの販売額はいくらくらいあるのでしょう？
このブランドのCEOの講演内容にありました、先月の売上は800万人民元だそうです。
１人民元1６円換算で1.28億円ですね！。客単価は200人民元以上はありそうです！
（今年３月は300万人民元くらいだったそうですので着実に拡大していますね）

　　　　　　　　

資肌天猫旗艦店

http://ciji.tmall.com/

天猫旗艦店の商品は単品28元からパッケージ商品の1188元まで。

単品で一番高いの918元の商品みたいです。

共同購入プロモーションも使っています！

でも、このブランドのメイン販売チャネルは自社ECサイトです

その自社ECのネット広告費用のかけっぷりを見ると自社ECの売上は相当いってますね！

このブランドのCEOが講演で話していましたが、今年全体の売上は10億人民元を超えると言っています、日本円で約160億円。たった４年で・・・。

このブランドの従業員は2000人を超えるまでに拡大したそうです。2009年当時零細企業だったこのブランド・・・当時このブランドよりも規模の大きい日系企業は中国にたくさんあったはずです・・・。

しかし、このブランドのサイトに出ている白衣のおじさん誰かなと思ったら、ちゃんと

説明ありました・・・台湾資生堂にいただんだ・・・。３８年も・・・。
このブランドは製品開発に力を入れていることを、丁寧に説明して、有象無象ある化粧品ブランドとは一線を画していることアピールしています。

http://www.chinaskin.cn/s_news.php?id=1806

商品画像もとても綺麗で清潔感がありますよね

B2CのEコマースが盛り上がりはじめた2008年、つまり天猫がスタートしたこの年に、Eコマースを重要だと認識した会社が今その果実を享受しています！
そしてリアル重視だった会社は今、中国全土に散らばった在庫の圧縮に苦しんでいます。
言わずもがな、全社が中国ローカル企業であり後者が日系と香港企業かな・・・。

今度はこちらが挑戦者、いやもともと土俵は相手国なので、最初から挑戦者の戦略をとるべきだったのかもしれません・・・

米軍がゼロ戦を無傷で手に入れた時を起点に、米軍はドッグファイトの方法を変更したそうです、それはゼロ戦を全て分解した結果、そうしたそうです。

日系企業も一度このブランドを丸裸にしてみてはいかがですか？
広告代理店にどんだけお金を払っても、意味のないフォロワー数を持ってこられるだけです。
もっとやることはあるんじゃないかな・・・。

さて、このブランドに勝つ方方法ってなんでしょうね！？　それはたった１つ・・・。

2020年に東京オリンピックの経済効果はいくらでしたっけ？

その時中国EC市場は10兆元ですよ、１元16円で１６０兆円！本当にとるべきなのは日本の五輪特需じゃなく中国Eコマース市場じゃないのかな？

しかし、DrCJってネーミング・・・・・・・・・・・・・・・・

結局この会社の成功要因はCEOであり創業者が最も優れたマーケッターだったってことですね！
　　　　　　　　　　　　　　　　CEOの郭笑路さん　若いね！

彼の動画もあります

http://www.chinaskin.cn/page-v_show.html

以上